発電所取水口などではクラゲの襲来が大きな問題となっており、様々な対策が講じられています。
In-Situ社のTROLL9500を用いたクラゲ隔離水槽の水質モニタリング調査についてご紹介します。
クラゲを海上の生簀に隔離収容し「衰弱」→「死亡」→「消滅」する過程で、どの程度水質に影響が見られるかを調査します。
クラゲは地上にあげると廃棄物となり、適正に廃棄物処理を行うと多大な処理コストがかかります。洋上でのクラゲ処理を目指し本試験を行いました。
(1) 多項目の水質をモニタリングしたい。
(2) 現場が遠く、海上まで頻繁に行くことができない。
(3) 期間が限定されており、欠測が許されないため、高い信頼性が求められる。
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①クラゲを採集
②湿堆積を測定し、生簀に収容
③TROLL9500を設置
④その後1日1回の頻度で湿堆積を測定 (Webカメラから確認)
⑤14日後にデータを回収
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クラゲの消滅時期は収容後即日の8月4日? 8月5日と考えられ、水質の変化としては下記の特徴が
確認できた。
①クラゲを採集
②湿堆積を測定し、生簀に収容
③TROLL9500を設置
④その後1日1回の頻度で湿堆積を測定 (Webカメラから確認)
⑤14日後にデータを回収
いずれの項目も一時的な変動はあるものの直ちに回復していることが確認できた。よって、本海産生物
の衰弱→死亡→消滅の過程においての海洋環境への影響はないことが証明された。
①ロガー、電源内蔵の設計により、プローブ単体で 無人の長期間モニタリングが可能。
②最大9項目のセンサーを同時搭載できる為、計測を多数使用する必要がないうえ、データの統一が容易である。
③海水の環境にもかかわらずセンサーの精度は高くデータに信頼性が持てる。
④Windows上で動作するソフトウェアWin-situにより遠隔システムの設計が簡単。
⑤設置工事費が従来の水質計よりはるかに安い
※多項目水質計TROLL9500は現在販売終了しております。新たに後継機種としてAquaTROLL600をご用意しております。